活動報告

【実体験】留置場での日常生活を公開!

今回は、「留置場での生活」について詳しく解説しています。裁判所での勾留質問、検察庁での検事調べ、警察署での取り調べ、留置場での食事や掃除、運動、入浴、その他諸々の内部事情についてお話していますので、ぜひご覧下さい!

これから逮捕されてしまった場合や、今現在、逮捕されている方のご友人・ご家族・待ち人さんたちの参考になれば幸いです。

 

留置場について

「Dr.TAKAオフィシャルサイト」で、いろいろと質問が来て記事を書いていたら、留置場のことを思い出しました。

なので留置場のいろいろな思い出をお話したいと思います。僕の場合、覚醒剤取締法違反(所持・使用)ということで逮捕されましたが、病院を出て敷地を一歩出たところで、逮捕状を見せられて、そのまま車に乗せられて埼玉県の病院から、新宿区にある戸塚警察署まで移送されました。

留置場に入るのは、実は2回目だったので、怖がることや不安とか、そういったこともなく、すんなり中に入りましたが、留置場というのは「どんなところか?」というお話をしていきたいと思います。
まず逮捕されて、すぐ身柄が拘束されるということは、証拠隠滅の恐れがあるとか、そういうことが疑われる被疑者です。容疑者がいた場合、まずは逮捕されて身柄を拘束されることになります。

勾留質問

逮捕されて48時間以内くらいに、勾留を延長するかどうかという検事の方から勾留延長請求が出て、それを裁判所の方で、勾留延長を認めるかどうかという判断がされます。
そこで「勾留質問」というのがあります。
逮捕されて1日目か2日目ぐらいに、各警察署を護送バスが回って、容疑者をまとめて裁判所に連れて行って「勾留質問」が行われるという流れになります。
この時は、両手錠です。
腰縄付きでバスに乗せられて、裁判所に行くという感じになります。
東京都内だと人数が多いので、本当に流れ作業です。
1人5分とか、それぐらいの間隔で、どんどん呼び出しをされて「勾留質問」が行われていきます。あっさり「勾留延長」というのが普通のケースですが、中には勾留する必要がないということで、そのまま釈放になる人もいます。
僕の場合は、罪状が重いので、当然ながら勾留延長になりましたが、別にそれでショックだとかそういう風に思うことはなかったです。
だいたい朝8時ぐらいに警察署を出発して、9時ぐらいに裁判所について裁判所の地下みたいなところで、プラスチック製の硬い椅子が並んでいるところに手錠のまま座らされて
順番を待つという感じです。
昼はパン食です。
パンとジャムとマーガリン、オレンジジュースとか、そんなものが出たような気がします。
昼食はそんな感じでとります。
「勾留質問」が終わってまた待機時間で、ずっと待っているだけですが、だいたい夕方6時ぐらいになると、また護送バスに乗せられて、各警察署に帰って留置場に戻るという感じです。夕食の時間に間に合わないと、出された食事がとって置いてあります。
会議室みたいなところで、その日護送された容疑者たちが、まとまって食事をする感じになります。

検事調べ

「検事の取り調べ」は、何回か行われますが、「検事調べ」も同じ流れで、朝8時ぐらいに警察署を出発して、検察庁の地下にある「同行室」というところに、他の容疑者とか10人ぐらいで一緒に詰め込まれて、そこで取り調べの時間を待つという感じです。
同行室は10人ぐらい入れるスペースがあって、奥にトイレがあります。
トイレがあるので用便はできますが、ちり紙などはもらわなくてはいけないので、そこで用便をする人は少なかったです。
大の方はあまりいなくて小はいましたけど、大はあまりいないです。
同行室でも、やはり昼食はパン食が出て、マーガリンとジャムとジュースみたいな感じの昼飯が出されます。
「検事調べ」も終わるのが遅いので、長いと本当に夜8時とかに警察署に帰る感じになるので、そうすると、本当にお腹が空きます。夕食がとってあって、会議室みたいなところで夕食をとって、それで寝る準備をして寝る感じです。
留置場の1日というのは、刑務所より多少遅くて、確か起床が7時でした。
夜9時に寝るというのは、変わらなかったと思います。
電気は、夜寝る時は、真っ暗にならなくて「減灯」
少し薄明かりがついたような感じで寝る感じになります。

留置場の構造

壁はコンクリートになっていて、白いコンクリート、床は薄い絨毯みたいなものが貼ってあって、けっこう硬いです。奥の方に和式のトイレがあって、水を流すところはボタン式になっていて、ボタンを押すと水が流れる。そうすると手洗い場みたいなものがあって、そこに水が一緒に流れて「それで手を洗う」みたいな、そういう構造になっています。
朝起きて、すぐに布団とかをたたんで、倉庫みたいなところに布団とか毛布があるのですが、そこに片付けて朝食になります。

朝食

朝食はパックに入ったご飯と、インスタント味噌汁と漬物とか、そういった感じのものです。ソースと醤油などの調味料は入るので、ご飯などに醤油とかをかけて食べたり、そんな感じでやっていました。

昼食

昼食は、パン食が多かった気がしますが、あまり覚えていないです。
留置場にいる段階では、「自弁」と言って1回500円ぐらいのお弁当が買えます。
これがけっこう美味しいです。普通の仕出し屋さんの弁当なので、これは毎日頼んでいました。「自弁」を買えない、お金が無い容疑者の方がいた場合、家族とか弁護士とかそういう人は、お金の差し入れてあげると良いと思います。
留置場の場合は、多分1回3万円ぐらいまで、差し入れできると思うので、留置期間というのは、それほど長くないと思うので、その間は凌げると思いますので、お金が無い人にとっては、差し入れをしてあげると良いと思います。

夕食

基本警察署の近くの仕出し弁当などのお店から、運ばれてくるものだと思うので、普通の内容のご飯が出ますが、量はあまり多くないので、ちょっと足りない感じです。だから「自弁」があるとだいぶ違うという感じです。

ボールペンの使用

留置場で思い出すことと言えば「ボールペン」の使用についてです。
ボールペンの使用が制限されていて、手紙を書くとか、ノートを書くとか、そういった時も
いちいち、ボールペンの使用許可を取らないといけないです。朝食が終わって、時間が空くと、フロア全体が落ち着くので、そうすると近くにいる留置場担当の警察官に、「ボールペンを貸して下さい」と言うと、金網越しにボールペンを入れてくれる感じです。
食事の時などは、ボールペンを回収されていちいち返さなくてはいけないというシステムになっています。
ボールペンを入れてもらって、中で「手紙」とか「被疑者ノート」とか色々そういうのを書いて整理する人もいましたし、時間つぶしで色々やっている人もいました。

留置場のトイレ事情

トイレは和式で、さっき説明したとおり、ボタン式の水を流すところがありますが、刑務所と違って「ちり紙」は使い放題です。言えばいくらでも入れてくれるので、「ちり紙」に不自由することはなかったです。刑務所の場合、官物の「ちり紙」を使っている場合は、「ちり紙」は、1ヶ月に3回までと決まっていて、それも1束が、160枚とか200枚とか、それぐらいのやつで薄いです。
官物の支給品では、全然足りなくて「ちり紙」は、僕の場合、日用品として、毎月購入していました。
留置場の方が、そういう意味では「ちり紙」はふんだんに使えるので心配は要らないという感じです。

留置場での服装

一応、私服も着てて良いのですが、基本的には、警察署側から貸与される「グレーのスウェットの上下」になります。色々な「誰々が逮捕されました」というニュース報道が流れると、みんなグレーのスウェット上下を着ていると思いますが、あれは全国どこの警察署でも、多分デフォルトだと思います。
足は「サンダル履き」です。そんな感じで過ごします。
服の差し入れをしようとする人もいますが、紐付きのものとか伸縮性があるものとか、そういったものは一切ダメなので、与えられた服装で何とかやり過ごした方が、無難かなと思います。
差し入れをしようとする時に、服は入れない方が良いです。
警察署の留置場というのは、基本冷暖房完備なので、そういった意味では、拘置所とか刑務所と違って、暑さとか寒さはそんなに苦にならない感じです。
夏場などは、けっこうガンガンに冷房が効いていて、逆に寒いとか、そういうことがあるぐらいなので、そこら辺はあまり心配しなくて良いと思います。
僕の場合は、10年前に1回「器物損壊」で新宿警察署に入ったことがありますが、そっちの方が、設備が古かったです。戸塚警察署の方が新しい感じでストレスなく過ごせたという感じです。

留置場での生活

留置場は「雑居」なので、だいたい4~5人入れるスペースがありますが、そこで生活するという感じです。僕が入った時は、窃盗容疑で逮捕されていた20代の男の子と、売春防止法違反容疑で逮捕されていた40代の人と、「ベトナム人」これも「窃盗」だったのですが
その4人で生活していました。
取り調べの無い日などは、けっこう色々なことを話したりして、気が紛れるというか、けっこう楽しい時間を過ごしました。
僕の場合は、その後、20代の子には、雑誌とか手紙を差し入れてあげたりしました。
彼も、今はどこかで服役していると思うのですが、元気にやっているのではないかと思います。

「ベトナム人」は「ドンキホーテで」「プロテイン」を盗んだのか、それで逮捕されて、国外退去になるとかならないとか、そんな話をしていました。

僕の場合、40日間留置場にいましたが、40日が過ぎる前、30日ぐらい経った時に、70代ぐらいのおじいさんが入ってきて、耳が遠く補聴器をつけていました。
「何で入ってきたのかな?」と思ったら、長期の服役を終えて、仮釈放で出てきて、その間に、覚醒剤を使って、それが見つかって通報されたということで、また逆戻りというような人が入ってきました。
その人の話を聞いていると、若い頃は、強◯とか強◯とか、何かすごいことをやっていて、何か聞いていると、本当に恐ろしいなと思いました。

留置場での面会

これは前の動画でもお話していますが、基本、逮捕されてすぐの時は、弁護士しか面会できません。僕の場合は、すぐに弁護士事務所の名前を言って、留置場の担当の警察官に「弁護士を呼んで下さい」と言って弁護士に来てもらって留置場生活がはじまりましたが、中には知り合いの弁護士がいないとかそういう人もいると思います。
その場合は、逮捕されてしばらく経ってから、「国選弁護人」を雇うことができます。そこで弁護士に来てもらうという手続きになります。「国選弁護人」は、当たり外れが大きいので、できれば普段から知り合いの弁護士とか、知っている人とか、信頼できる人を見つけておくと良いと思います。

留置場の掃除

留置場の場合、週に1回か2回ぐらい、掃除機とバケツと雑巾が差し入れられます。
各居室、各部屋掃除機をかけて、トイレは水で、素手で雑巾がけする。
それで清潔を保つという感じです。
この時は、雑居の中にいる人たちは、みんなで協力して掃除をする感じになります。
僕が前にいた「新宿警察署」の時は、懲役慣れしているヤ◯ザの人とパトカーのドアミラーを壊したという器物損壊の人が、何回も刑務所に入っている人たちだったので、そういう先輩が掃除のやり方を教えてくれました。
戸塚警察署では、逆に僕が教える立場になりました。一緒にいる部屋の人に、「こうやるんだよ」と教えてあげました。
空いてる時間は、僕の場合特に何もしていなかったのですが、雑談をしたり、あとは「ちり紙」を折っていました。これは刑務所に行っても変わらないのですが、空いた時間に「ちり紙」を使いやすいように折って、積んでおくという作業をしていました。
だから留置場とか警察署慣れしていない人は、私が「ちり紙」を折っていると、「何でこの人ちり紙を折っているの?」みたいな感じで見られたのですが、後々使いやすく、快適に過ごすために必要な作業だという風に思います。

留置場での入浴

お風呂に関しては、週に1~2回です。
警察署にあるお風呂は、だいたい4~5人ぐらいが入れるぐらいの湯船で、シャワーが付いているという感じで、そこはけっこう快適です。
お湯もたっぷり使えるし、風呂につかるというのは、すごく良いリフレッシュになります。
時間はだいたい10分ぐらい刑務所だと15分ぐらいですが、警察署だとだいたい10分ぐらいで「出ろ!」と言われるので、けっこう慌ただしいです。
風呂から上がると綿棒を貸してくれて、耳掃除をすることができます。

留置場での運動

「運動」は、留置場のあるフロアに、ちょっと外に出るスペースがあって、そこで「運動」をするのですが、サンダル履きだし、運動器具などは、何もないので、日の光を浴びるというか、外の空気を吸って、ちょっと、のんびりするみたいな感じで過ごすしかないです。
そこで必要な人は爪切りを借りることができるので、爪を切ることはできたと思います。
あとは留置場の担当の警察官と、何気ない雑談をしたり、そういうこともできるので、運動時間」というのは、いい気晴らしになる感じでした。

留置場での洗面

朝起きてすぐ顔を洗って、歯を磨いてという感じでやりますが、「洗面用具」タオルや歯ブラシ・石鹸とか、そういったものは、僕の場合、警察署側から貸与されたと思っていましたが、色々調べてみたら、自分のお金で買わされているみたいです。
洗面用具1式があって、洗面所の脇にロッカーがあるので、そこに全部しまわれています。
そこからいちいち取り出して使うという感じです。洗面をする時は、けっこう物々しくて
5~6人ぐらいが使える、大きなシンクがあるのですが、そこに容疑者4~5人ぐらいが呼ばれて、順番に洗面をしていって、その周りを7~8人の警察官が取り囲んでるという状況です。その中で洗面を済ませるという感じです。夜寝る前も同じ流れになります。
布団とか毛布は、さっきも話したのですが、倉庫みたいなところがあって、自分の番号のところに、布団と毛布が置いてあるので、それを取って居室まで持って行って、それを敷いて寝るという感じです。刑務所と違って、回覧新聞はないし、テレビはもちろん無いですが、ラジオもなかったです。僕の場合は、同じ部屋の人と他愛のない話をして、ずっと過ごしていました。

取り調べから保釈へ

もちろん、ただ遊んでるわけではなくて「取り調べ」があるので、それについては、けっこう時間がかかりました。
僕の場合は「覚醒剤の使用」で、最初調べられて、家宅捜索が入って所持の方も、調べられたという感じで20日+20日で合計40日だと思います。
とにかく出てきた覚醒剤の量が多すぎたので、それもいちいち全部科捜研に回して検査をされたみたいで、とにかく書類の量が半端なく多かったです。
証拠物品についていちいち確認していかなくてはいけないので、けっこう朝から晩まで取り調べは続きました。
「大変だったか?」と言われると昼食の時間とかは取り調べはないし、一応、留置場のタイムスケジュールに則って取り調べが行われるので、夜中までやるとか、そういうことはなかったので、それほど苦ではなかったです。
留置場の中で知り合った友人の一人が、その後、色々差し入れをしてくれたりとか手紙を送ってくれたりしたので、これは本当に今でも「ありがたい」という風に思っています。
留置場の段階で、僕の場合は、ストーカー被害にあったので、もし逮捕されて留置場に入る
ことになった人の場合は、よく知らない人とか、全然知らない人が面会に来たら、断った方が無難だと思います。
僕の場合は、留置場生活が終わって、本来なら裁判があるまで東京拘置所に送られるはずだったのですが、弁護士が「保釈申請」をしてくれました。保釈金は、確か300万円ぐらいで保釈されました。
留置期間が終わった後も、1回家に帰ることができて、そこから身辺整理とか引っ越しなどができたのですが、そうじゃない人にとっては、保釈されないと、ずっと東京拘置所に身柄を拘束されたままなので、けっこうきついと思います。

引き続き「Dr.TAKAチャンネル」では、様々なお話をしていきたいと思います。
ぜひ楽しみにお待ち頂ければうれしいです。
それでは今日はこの辺で

Dr.TAKA

ABOUT ME
Dr.TAKA(栗原隆)
■1975年12月28日生まれ ■2005年東京医科大学大学院博士課程修了・博士(医学)の学位取得 ♦医学博士の資格と医師としての経験を活かし、”日本を元気にする”をキャッチコピーに、「薬物依存の予防」と「子供たちの未来を守る」ための活動を2024年1月より本格的にスタート!応援よろしくお願い申し上げます。
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