こんにちは!Dr.TAKAこと内科医でスポーツドクターの栗原隆です。
「不安で眠れない」「心配が止まらない」 そんな相談を受けることが、最近とても増えています。
実はこうした状態は、単なる“気のせい”ではなく、不安障害という心の病気かもしれません。
不安は、誰もが日常的に感じる自然な感情です。
しかしその不安が、過剰になり、生活に支障をきたすようになると、医学的な対応が必要になることもあります。
この記事では、不安障害の症状や原因、うつ病との違い、そして治療法までを、わかりやすく解説していきます。
Contents
不安障害とは?正常な「不安」との境界線
不安は、危険に備えるための自然な反応です。
 
Dr.TAKA(栗原隆)
たとえば、夜道で足音が聞こえたときに身構えるのは、正常な不安です。
しかしその不安が、理由もなく長く続いたり、日常生活に支障をきたすようになると、それは「不安障害」と呼ばれる状態です。
不安障害の代表的な症状
- 不安な状況が長期間続き、生活に支障が出る
- 理由がないのに強い不安を感じる
- 理由があっても、過剰な不安に襲われる
- 不安が繰り返し起こり、なかなか消えない
DSM-5(米国精神医学会の診断基準)では、不安や恐怖が6ヶ月以上続くと診断対象になります。
貧困妄想という症状も
実際には、お金がないわけではないにもかかわらず「お金がない」と思い込む状態。
財布を何度も確認したり、現金を肌身離さず持ち歩くなどの行動が見られることもあります。
不安障害になりやすい人の特徴と発症のきっかけ
こんな気質の人は注意
- 神経質で不安を抱きやすい
- 心配性
- ストレス耐性が弱い
- 安全・安心に強くこだわる
こうした性格の人が、ショックな出来事や慢性的なストレスにさらされると、不安障害を発症する可能性が高まります。
その他の要因
- 更年期などのホルモン変化
- 家族に同様の症状がある場合の遺伝的要素
- 認知症による妄想症状との関連性
不安障害とうつ病の決定的な違い
| 項目 | 不安障害 (Anxiety Disorder) | うつ病 (Depression) | 
| 中心となる症状 | 過剰な不安や恐怖 | 気分が落ち込む、意欲の低下、興味や喜びの喪失 | 
| 身体症状 | 動悸や発汗など、体の症状を伴うことが多い | (上記のような身体症状は中心ではない) | 
| 焦点(ベクトルの違い) | 未来の出来事への心配事に焦点が当たりがち | 過去の出来事への後悔や、自分には価値がないといったことに焦点が当たりがち | 
不安障害は「これからどうなるんだろう」という未来への不安、うつ病は「なんでこうなったんだろう」という過去への後悔。この“ベクトルの違い”が、両者を見分ける大きなポイントです。
不安障害の主な治療法と対処法
💊薬物療法
- 抗うつ薬(SSRIなど)
- 抗不安薬(ジアゼピン系など)
 ※副作用や依存性のリスクもあるため、医師との相談が重要です。
💕心理療法(精神療法)
- 認知行動療法(CBT):思考のクセに気づき、修正する
- 暴露療法:苦手な状況に少しずつ慣れる
🧘生活習慣の見直し
- 睡眠をしっかりとる
- 栄養バランスの取れた食事
- 軽い運動やストレッチ
- リラクゼーション(深呼吸、瞑想など)
🗣専門家への相談
不安障害は、誰にでも起こり得る心の病です。
一人で抱え込まず、医療機関を受診することが回復への第一歩です。
無料相談もお気軽にご利用ください。
 
Dr.TAKA(栗原隆)
Dr.TAKA
12月13日リリース


 
	
 
	
 
	
 





